もっと早く診てもらえる?保険会社が長い診療待ちに一手
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オランダの病院で予約を取ろうとすると、「次は4ヶ月後です」「手術は1年待ちですね」なんて言われること、ありますよね。診てもらえるだけありがたい…とは思っても、「そんなに待てない!」というのが本音ではないでしょうか。
でも、もし他の病院なら来週診てもらえるとしたら?
しかもその情報を、保険会社が教えてくれるとしたら?
診療早期化へ、来年から案内開始
オランダの保健・福祉・スポーツ省(VWS)は、2026年1月から保険会社が患者に病院の待機時間を知らせ、もっと早く診てもらえる場所を案内できるようにする計画を進めています。すでに保険会社との合意書が結ばれる見通しで、あとは正式スタートを待つのみ。
この制度では、患者が同意すれば、保険会社が待機リストをチェックし、「この近くの他の病院ならもっと早く診られますよ」と提案してくれるようになります。旅行の時にフライトの振替をしてくれる航空会社のように、医療の“乗り換え案内”をしてくれるイメージです。
病院によっては2日待ち、450日待ち
オランダでは病院によって待機日数がまったく違います。たとえば、NL Timesによると、「ユトレヒトにあるSt. Antonius病院では、不整脈の手術の待ち時間が最長450日になることも。しかし、アムステルダムのAntoni van Leeuwenhoek病院では最短2日で診察可能」と報じています(NL Times, 2025年9月7日)。
「知っていれば、もっと早く治療できたのに」と思う方も多いはずです。
「保険会社=医療のナビゲーター」へ
オランダの医療保険は、全員加入が義務のベーシック保険制度(basisverzekering)が基本。どの病院を使っても大きな差はありません。
となれば、“どこで診てもらうか”は、情報を知っているかどうか次第。そして、その情報を提供する役目を、これからは保険会社が担ってくれるのです。
“待つ医療”から“選べる医療”へ
もちろん、病院の場所や交通アクセス、医師との相性など、病院を選ぶにはいろんな要素があります。でも、「もっと早く診てもらえる可能性がある」という情報が、最初から手元にあれば、それだけで気持ちに余裕が生まれますよね。
2026年から始まる新制度。 “待つしかない医療”から、“選べる医療”への一歩になるかもしれません。





