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ヨーコ・オノの抗議でフランスの「ジョン・レモン」ビール販売停止へ
社会 読了 2分

ヨーコ・オノの抗議でフランスの「ジョン・レモン」ビール販売停止へ

ブルターニュの小さな醸造所が商標の壁に直面、残り5,000本はコレクターズアイテムに

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フランス北西部・ブルターニュ地方の小さなクラフトビール醸造所が、思わぬ大物からの”お叱り”を受けた。醸造所が新作として売り出したビール「John Lemon(ジョン・レモン)」——ジョン・レノンとレモンをかけたシャレだ——が、レノンの未亡人であるヨーコ・オノ側の弁護士から即刻販売停止を求める書簡を受け取ったのだ。レモンと生姜のフレーバーを持つこのビールは、地元ではじわじわと人気を集めていたが、突然の法的圧力にさらされることになった。

「ただの冗談だった」——醸造業者の困惑

この醸造所は、有名人の名前をもじったネーミングをビールに施すことで知られている。「ミレイユ・マフュー(マフィアのマフューと歌手マチューをかけたもの)」や「ジャン・ゴル・ポティエ(ジャン=ポール・ゴルチエより)」など、言葉遊びを楽しむラインナップが特徴だ。醸造業者のオーレリアン・ピカール氏は、「ただの冗談で、ラベルを見た人に笑ってもらいたかっただけ。スターの名前をもじったビールはこれまでも作ってきたが、問題になったことはなかった」と困惑を隠さない。

しかし、今回は事情が異なった。レノン側はかねてから「John Lemon」という商標をすでに登録済みだったのだ。2017年にはポーランドの飲料ブランドが同名を使用し、名称変更を強制された前例もある。弁護士からの書簡には、即時使用停止と、応じない場合は10万ユーロの即時支払い、さらに販売が続く限り1日1,500ユーロの罰金を科すと明記されていた。

「コレクターズアイテム」として完売へ

協議の末、醸造所は7月1日を期限に残りの在庫——約5,000本——を売り切ることを条件付きで許可された。この一件が地元メディアで報じられると、思わぬ反響が起きた。ブルターニュ全土から客が詰めかけ、棚から瞬く間に姿を消していったという。ピカール氏は「もはやコレクターズアイテムになってしまった」と苦笑交じりに語る。

販売停止後の展開についても、醸造所はすでに手を打とうとしている。次の候補名は「Jaune Lemon(ジョーヌ・レモン)」——フランス語で「黄色いレモン」を意味し、商標上の問題は生じないとピカール氏は見ている。言葉遊び好きの醸造所らしい、しぶとい再起策だ。

この騒動は、小規模なクラフトビール業者にとって他人事ではない。著名人の名前や商標は、一見ユーモラスな使い方であっても法的リスクを伴うことを改めて示している。オランダでも言葉遊びを売りにしたクラフトビールブランドは少なくなく、ネーミングの際には商標調査が欠かせないと専門家は指摘する。「笑えるラベル」が思わぬ高額請求書につながるケースは、今後も続きそうだ。

情報源: NOS Algemeen

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