メインコンテンツへスキップ
メーデーに1万8000人がアムステルダムを行進——同一賃金法の早期施行を求めて
社会 読了 2分

メーデーに1万8000人がアムステルダムを行進——同一賃金法の早期施行を求めて

男女賃金格差10.5%、透明性法の延期に労組が強く反発

この記事をシェア ✓ コピーしました

5月1日のメーデー、アムステルダムの街頭にオランダ最大の労働組合FNVを中心に約1万8000人が集まった。参加者が掲げた主な要求は、男女賃金格差の完全解消と、賃金透明性法の迅速な施行だ。デモに参加した女性の一人は「今でもこのために戦わなければならないのは馬鹿げている。それでも私たちは止まらない」と語り、別の参加者は「例外なき同一賃金を求める」と訴えた。

依然として残る10.5%の格差

オランダ統計局(CBS)のデータによると、2024年時点での男女賃金格差は10.5%だ。男性の平均時給が30.32ユーロであるのに対し、女性は27.15ユーロにとどまる。格差が最も大きい業種は金融サービス業で、逆に公共行政・教育分野では相対的に小さい。2010年には格差が19%あったことを踏まえると縮小傾向にはあるものの、FNVや女性権利団体「ドルレ・ミナス」はその歩みが遅すぎると批判する。今回のデモにはドルレ・ミナスも加わり、賃金透明性の確保、同一労働同一賃金の徹底、そして賃金透明性法の速やかな実施という三つの柱を訴えた。

骨抜きを懸念する賃金透明性法

焦点のひとつが、EUの指令を国内法化した「賃金透明性法」の行方だ。この法律は、すべての企業に対して男女間の賃金格差を毎年報告することを義務付け、給与の秘密保持慣行を禁止するもの。当初は2026年6月の施行が予定されていたが、企業側が準備不足を理由に求めたことで、政府は2027年1月まで延期を決定した。欧州委員会の方針に反するこの判断に対し、FNVは強い懸念を表明している。

FNVの「FNV for Women」プロジェクトマネージャーのイルゼ・スミット氏はデモの場でこう述べた。「企業は報告基準を縮小しようと法律を骨抜きにしようとしている。だからこそドルレ・ミナスとともに闘っている」。スミット氏はさらに、「6ヶ月の延期そのものより、50年間も不平等な賃金を許してきた法律をようやく改める良い法律を得ることが重要だ。ただし、2027年1月1日が私たちが受け入れられる最終期限だ」と強調した。FNVの試算では、施行遅延が続いた場合、オランダの女性が失う賃金は年間19億〜38億ユーロに上るという。

オランダに暮らす私たちへの意味

オランダはメーデーが祝日でない数少ないヨーロッパの国のひとつだが、それでもこれだけの人が街頭に出た事実は重い。賃金透明性法が実施されれば、外資系企業を含むすべての企業が男女別の賃金実態を公開する義務を負うことになる。在蘭日本人の働き手にとっても、自分の給与が職場内でどう位置付けられているかを知る権利が法的に保障される第一歩となりうる。法律の行方と、企業側がどこまで対応を進めるかを引き続き注視する必要がある。

情報源: DutchNews

この記事をシェア ✓ コピーしました

📩 毎朝配信

明日のオランダニュースも、メールで読みませんか

毎朝、その日のニュース要約と音声版(ポッドキャスト)がメールで届きます。無料です。

無料で購読する

関連ニュース