グリーンガス義務混合、ガス料金上昇は限定的と気候相が反論
エネルギー企業の「年200ユーロ増」予測に政府が真っ向から異議
2027年1月から、オランダのエネルギー会社は天然ガスにグリーンガスを一定割合で混合することが義務付けられる見通しだ。これに先立ち、気候・グリーン成長相のファン・フェルトホーフェン氏は近く関連法案を下院(Tweede Kamer)に提出する予定としている。グリーンガスとは、牛糞や穀物などの残廃物を専用施設で処理して生産される再生可能ガスで、化石燃料の代替として気候対策上の期待が高まっている。
エネルギー企業が警告する「年200ユーロ増」
この義務化に対し、大手エネルギー会社エッセント(Essent)は厳しい見方を示している。同社のコマーシャルディレクター、ボウデウェイン・デン・ヘルダー氏は「今後5年間で年間約200ユーロの料金上昇が見込まれる」と指摘。「脆弱な家庭や、ガスから切り替えられない消費者にとっては非常に大きな負担だ」と述べ、政策の影響を強く訴えた。グリーンガスは通常の天然ガスよりもコストが高く、その差額が最終的に消費者の請求書に反映されるという論理だ。
大臣「段階的導入で影響は抑えられる」
一方、ファン・フェルトホーフェン気候相はこの見解を明確に否定する。大幅な料金上昇は「一度に大量の混合を義務付けた場合にのみ起こりうる」とし、政府の方針はあくまでも「ごく少量から段階的に拡大する」ものだと強調した。計画では5年間をかけて混合量を徐々に増やし、国内のグリーンガス生産量を現在の約3億4000万立方メートルから8億立方メートルへと倍増以上させる目標を掲げる。これにより、CO2排出量を約300万トン(3メガトン)削減できるとしている。また大臣は、グリーンガスの普及がオランダの外国産ガスや化石燃料への依存度を下げる効果も持つと訴え、「自国産エネルギーにはコストがかかるが、料金上昇は抑制する」と語った。
法案の行方と在蘭生活者への影響
法案がいつ下院で審議されるか、また過半数の支持を得られるかはまだ明らかになっていない。オランダに住む日本人を含む家庭にとっては、ガス料金の動向は日常生活に直結する問題だ。政府の主張通り上昇が限定的に抑えられるかどうかは、法案の具体的な混合比率の設定と、今後のグリーンガス市場の供給状況に大きく左右される。エネルギー価格をめぐる政府とエネルギー企業の対立は、下院審議の過程でさらに焦点となりそうだ。
情報源: NOS Algemeen





