警察官への暴力が増加・深刻化、大晦日の件数は前年比ほぼ倍増
「個別の事案ではなく構造的な問題」と警察幹部が警鐘
オランダ警察が公表した年次統計によると、2024年に警察官が被害を受けた暴力事件は12,896件にのぼり、前年の12,543件から増加した。件数の増加にとどまらず、内容の深刻化も顕著だ。殺人未遂は前年の139件から155件へ、重傷を伴う暴力事件は232件から281件へとそれぞれ増加しており、警察はこの傾向を重大な問題として受け止めている。
大晦日に集中した暴力、花火禁止令への反発が背景に
特に際立つのが、年越しの時期をめぐる数字だ。2024年から2025年にかけての大晦日には344件の暴力通報があり、前年の179件からほぼ倍増した。警察によれば、来たる花火禁止令に対する市民の不満が、警察官への攻撃というかたちで表出したとみられている。
大晦日の夜には、一部の暴徒が意図的に警察官を誘き寄せようとする場面もあった。放火によって出動した警察官に対し、重い花火が次々と投げつけられたほか、「花火機関銃」と呼ばれる連射型の違法花火が使用されるケースも報告されている。組織的・計画的ともいえるこうした行為は、単純な暴力事件とは質が異なるものとして注目されている。
「構造的な問題」として制度的対応を求める声
警察の幹部でこの問題を担当するコリー・ファン・ブレダ氏は、「これは個別の事案ではなく、構造的な問題だ」と強調する。同氏は、警察官への暴力に対してより重い刑罰を適用することが「重要なシグナルになる」と述べ、「警察官に危害を加えれば、必ず相応の結果が伴うべきだ」と訴えている。
制度面での改善要求も具体的だ。ファン・ブレダ氏は、警察官が匿名で被害届を提出できる仕組みの拡充を求めるとともに、職務中に警察官の個人情報が悪意ある人物に特定されることを防ぐための対策強化も訴えている。身元が割れることで職務外での嫌がらせや脅迫につながるリスクを念頭に置いたものだ。
警察官への暴力の増加は、オランダ社会における公権力への態度の変化とも無縁ではない。在蘭の日本人にとっても、年越しの花火をめぐる規制問題が単なる文化的トピックにとどまらず、治安や公共秩序に直結する問題であることを示している。今後、政府や議会がこの問題にどう応答するかが注目される。
情報源: NOS Algemeen
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