ヴィテッセのライセンス訴訟、最高裁顧問が存続を支持
KNVBとの長期対立に一定の決着か――最終判決は数週間以内
アーネムを本拠とするプロサッカークラブ、ヴィテッセのライセンス問題に、新たな局面が訪れた。オランダ最高裁の上級法務顧問(アドフォカート・ヘネラール)が、同クラブはプロリーグのライセンスを保持すべきとの意見を示したのだ。この意見は最高裁を法的に拘束するものではないが、過去の判例を見ると裁判所が従うケースが多く、クラブ側にとっては大きな追い風となっている。両者にはこの意見書への回答期間として2週間が与えられており、最終判決はその後に言い渡される見通しだ。
財務違反をめぐる長期対立
問題の発端は、KNVBが2025年7月にヴィテッセのプロライセンスを剥奪したことにある。協会側は、クラブが長年にわたって財務の透明性を欠き、所有構造の開示を怠るなど、ライセンス規程を組織的に逸脱し続けてきたと主張した。KNVBの内部上訴委員会も同年8月にこの決定を支持し、その違反内容を「構造的で、深刻かつ継続的なものだ」と断じた。
しかし同年9月、アーネム控訴裁判所は判断を覆し、ライセンスの復帰を認めた。裁判所は、KNVBが「極めて時間的な制約のなかで決定を下しており、最大限の慎重さを持って対処したとは言えない」と指摘した。これを受けてヴィテッセは国内2部リーグ「クーケン・カンピオン・ディビジー」への復帰を果たしたが、KNVBは10月、「プロサッカーの利益のために」最高裁への上告を決定。協会としては、KNVB機関の決定に対して司法がどこまで審査権を持つのか、その法的な線引きを明確にしたいとしている。
不確実性はまだ続く
今回の法務顧問の意見が出たことで、クラブの行方に前向きなシグナルが灯ったのは確かだ。しかし、問題が完全に解決したわけではない。ライセンス剥奪の是非をめぐる実質的な別訴訟は依然として継続中であり、地元コンソーシアム「デ・ステルクハウダース」によるクラブ買収もKNVBの承認を待っている状態にある。
ヴィテッセは1892年創立の老舗クラブで、オランダ国内では一定の知名度と歴史を誇る存在だ。在蘭日本人サッカーファンにとっても馴染みのあるクラブであり、今後の最高裁判決とKNVBの買収承認の行方は、クラブの将来像を大きく左右する。最終判決が出るまでの数週間、アーネムの動向から目が離せない。
情報源: DutchNews


