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オランダ経済に黄信号——景気後退「排除できず」、先行きは日々の綱渡り
経済 読了 2分

オランダ経済に黄信号——景気後退「排除できず」、先行きは日々の綱渡り

消費者信頼感・インフレ・GDP成長率、主要3指標が同時悪化

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わずか一週間のあいだに、オランダ経済の主要指標がそろって悪化した。消費者信頼感の急落、インフレの再加速、そしてGDP成長率の大幅鈍化——。オランダ中央統計局(CBS)の主任エコノミスト、ピーター・ハイン・ファン・ミュリヘン氏は「誤算ではあるが、まだそれほど深刻な痛みではない」と慎重に言葉を選びながらも、現状を「経済の信号機がオレンジ色に変わった状態」と表現した。

三つの指標が同時に暗転

まず先週明らかになったのは、消費者信頼感指数の落ち込みだ。CBSによると、この水準は新型コロナウイルスのパンデミック初期ほどではないものの、1986年4月以来2番目の低さという「異例」の数値だと言う。続いて発表されたインフレ率は、年初に「今年こそ2%台に落ち着く」と期待されていたにもかかわらず、4月には前年比2.8%と昨年の約3%に迫る水準に逆戻りした。さらに第1四半期のGDP成長率はわずか0.1%。前四半期の約0.5%から大きく低下した数字に、ファン・ミュリヘン氏は「オランダの春の球根畑は美しく咲いているが、経済はそうはいかない」と皮肉まじりに述べた。

ホルムズ海峡封鎖の「本番」はこれから

今回の数字が特に気になる点は、現在進行中のホルムズ海峡封鎖による燃料価格高騰の影響が、第1四半期の3か月のうち実質1か月分——3月分——しか反映されていないことだ。「1月と2月はまだ何も起きていなかった」とファン・ミュリヘン氏は強調する。ガソリン価格の急騰を目の当たりにした消費者は、スーパーマーケットの棚にもやがてその影響が及ぶと警戒し、財布のひもをさらに固く締めている。同氏は「収入自体は好調なのに、センチメント(心理的な雰囲気)が極めて悪い。お金はあっても使いたくない、という状態が続いている」と指摘する。第2四半期以降、封鎖の影響が本格的に数字に表れてくることは避けられない見通しで、「多くのアナリストが、次の成長率の数字はあまり良いものにはならないと見ている」と述べた。

「日々状況を見守るしかない」経済の現実

25年にわたってCBSで主任エコノミストを務めてきたファン・ミュリヘン氏は、これまでに四度の大小さまざまな景気後退を見てきた。現在の状況について同氏は、景気後退入りを「完全には排除できない」としながらも、「第1四半期はまだ成長している。これがすぐに不況への入り口を意味するわけではない」と冷静に分析する。問題は、トランプ米大統領の予測不可能な通商政策や、イランをめぐる中東情勢など、外部要因があまりにも流動的なことだ。「経済指標がほとんどスコアボードのような速報性を持ち始めている。翌日には状況が一変することもある。そういう意味では、日々どこへ向かうかを見守るしかない」。イランと米国のあいだで交渉が進展し、ペルシャ湾岸からの石油・ガス生産が再開される展開になれば、状況は一気に改善する可能性もある——と同氏は希望の余地も残しつつも、現時点では不確実性が支配していると結論づけた。

在蘭の日本人にとっても、物価上昇と消費者マインドの冷え込みは日常生活に直結する問題だ。スーパーのレジで感じるじわじわとした値上がり感は、今後さらに続く可能性がある。一方で、経済の先行きを左右するのは地政学的なニュースであり、オランダ国内の政策よりも国際情勢の動向が鍵を握るという現実は、誰にとっても同じだ。

情報源: NOS Algemeen

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