蘭経済は減速も、3月小売売上高は2.9%増の底堅さ
家具・レジャー用品が牽引、一方で消費者信頼感はコロナ禍以来最大の落ち込み
オランダ経済が明確な減速局面に入りつつある一方で、消費の現場では意外な底堅さも垣間見える。国立統計機関CBSが発表した最新データによると、2026年第1四半期のGDP成長率はわずか0.1%にとどまった。CBSが毎月追跡する13の経済指標のうち、実に10項目が長期トレンドを下回っており、複合指数は年初から毎月低下し続けている。
広がる景気減速の影
個別指標を見ると、工業生産は2月に前月比1.3%減、前年同月比でも0.7%のマイナスとなった。家計消費も価格と買い物日数を調整したベースで2月は前年比0.5%減と落ち込んでいる。さらに4月の消費者信頼感指数は、新型コロナウイルスのパンデミック以来最大の下落幅を記録したことが、CBSの別調査で明らかになった。世界的な貿易摩擦や物価の高止まりが、オランダの企業・家計心理を着実に圧迫している構図だ。
小売現場では「春の需要」が健在
それでも3月の小売市場は活況を呈した。CBSによると、3月の小売売上高は前年同月比2.9%増、販売数量ベースでも3.4%増と、2月を上回る伸びを記録した。オンライン販売は7.7%増と特に力強く、デジタルシフトの加速が続いていることを示している。
非食品部門(オンライン販売を含む)は全体で3.6%増となり、家具・インテリアが6%増、レジャー用品が4.7%増と牽引役を担った。衣料品も1.6%増、家電も1.2%増とプラスを維持した。食品部門はスーパーマーケットが2%増を中心に1.8%増となり、専門食品店も0.6%増とほぼ横ばいを保った。
「今買う」と「先行き不安」の綱引き
マクロ経済の弱さと小売の好調という一見矛盾する結果は、消費者心理の複雑な二面性を映している。春先の季節需要やオンラインセールへの反応が数字を押し上げた可能性がある一方で、4月の信頼感急落は今後の個人消費に暗い影を落とす。在蘭日本人を含む消費者にとっては、日用品から家具・家電に至るまで購買タイミングの判断が重要になりそうだ。輸出依存度の高いオランダ経済にとって、内需が唯一の支えとなるシナリオも現実味を帯びてきており、今後数四半期の消費動向が景気の行方を大きく左右することになる。
情報源: DutchNews


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