軍訓練場で山火事3日目――乾燥時のルール見直しを国防副大臣が約束
500ヘクタール焼失、ドイツ応援部隊も出動へ
ヘルデルラント州フェルウェ地区にある陸軍訓練場「‘t Harde」で発生した山火事が、3日目に入った5月下旬の金曜日も鎮火せず、すでに約500ヘクタールの草原と森林が焼失した。同じ時期に北ブラバント州オーストホットやウェールトを含む計4か所の軍訓練地でも火災が発生しており、国防省は火災の連鎖的な広がりへの対応を迫られている。
副大臣が訓練ルールの見直しを明言
こうした状況を受け、デルク・ボスウェイク国防副大臣は朝のテレビ番組「フーデモルヘン・ネーデルラント」に出演し、乾燥時の野外訓練に関するプロトコルについて「次に火気を使った訓練を再開する前に改訂する」と明言した。オランダの気候がより長期の乾燥期を伴うようになっていることを理由に挙げ、現行ルールの限界を事実上認めた形だ。
これは、前日に国防軍トップのオンノ・アイヘルスハイムが「十分な予防措置を講じており、全面的な訓練中止は不要だった」と訓練継続を擁護したのとは、一歩踏み込んだ姿勢といえる。ウェールト市のレイモンド・フレッケン市長はNPOラジオ1の取材に対し、アイヘルスハイムの発言を聞いた際の表情を「不信感丸出しだった」と振り返り、「慎重に考え直す必要がある」と述べた。フレッケン市長はボスウェイク副大臣と直接面談する意向も示しており、その後、国防省から「メッセージがわずかに調整された」との連絡があったという。
チヌークとドイツ部隊が消火支援
消火活動は大規模なものとなっている。防衛ヘリコプター司令部はチヌーク輸送ヘリコプター2機に水バケツを装備して現場へ派遣し、地上の消防隊員約100名を支援している。地域安全委員会の報道官は「金曜午後時点でも複数の火の手が残っている」と説明した。
ドイツからは消防車21台と隊員67名の部隊が同日中に到着する予定で、まず北ブラバント州オーストホットの鎮火作業にあたる見通しだ。ウェールト市では非常条例が依然発令中で、住民には屋内待機が呼びかけられ、現場上空でのドローン飛行も禁止されている。
軍内部では賛否、ベルギーは発砲禁止に踏み切る
国内では軍の対応をめぐって意見が割れている。軍関係者の労働組合VBMはアイヘルスハイムの立場を支持し、既存の安全措置があれば火災リスクは低いと主張する一方、別の組合AFMPは消防士や地元住民の安全も計算に入れるべきだと訴えている。また、軍警察が4件の火災それぞれについて、演習が原因かどうかの調査を継続中だ。
隣国ベルギーでは、同様の乾燥条件を受け、陸軍がヘルフテレンとブレヒトの射撃場で過去1週間、「コードレッド」として実弾使用を全面禁止している。オランダ軍もすでに花火類や発熱弾薬、野外調理の使用を縮小したとされるが、全面禁止には踏み切っていない。
在蘭の人々にとっても、フェルウェやブラバントの自然地帯はハイキングや休暇の行き先として身近な存在だ。大規模な山火事の発生とその対応のあり方は、軍の訓練管理にとどまらず、乾燥化が進むオランダの環境と地域社会の安全をどう守るかという、より広い問いを社会に投げかけている。
情報源: DutchNews


